糖尿病の予防や治療にマグネシウムが効くのか!?

04. 💉 お薬・サプリメント

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「糖尿病の対策にマグネシウムが硬化があると聞いたのですが・・・本当ですか?」

HANA
TAO

「マグネシウムは不足しやすいミネラルの一つですね。マグネシウムには血糖値の上昇を抑える働きがあるとの報告がありますね。調べてみましょう。」

この記事「糖尿病の予防や治療にマグネシウムが効くのか!?」では、関係性に一定の結果は得られていないと判断するが、マグネシウムを含むミネラルの摂取は大いに勧めていきたい。

なぜなら、マグネシウムは体内のインスリン伝達や糖代謝に重要な役割を果たしているからです。

この記事では、文献を交えてマグネシウムの摂取効果を調査しています。

記事を読み終えると、マグネシウムが糖尿病の予防や治療に役立つかどうか考えるとともに知ることが出来ます。

マグネシウム摂取と糖尿病発症の関係性は・・・一定した結果は得られていないが、摂取したほうがよさそう

マグネシウムは、体内のインスリン伝達や糖代謝に重要な役割を果たしています。

当然、インスリン伝達や糖代謝の低下をきたす糖尿病とマグネシウムの関連についての基礎研究も数多く行われてきました。

男女ともにマグネシウム摂取と糖尿病発症に有意な関連性は認められませんでした。

多目的コホート研究(JPHC研究)調査結果から



平成2年と5年に岩手県二戸など9保健所管内に住まわれていた糖尿病などの疾患を持たない40~69歳の男女6万人(男性639人、女性480人)の5年間の追跡調査では、マグネシウム摂取と糖尿病の発症との関係結果に有意な関連は認めなかった。Nanri, A et al. “Magnesium intake and type II diabetes in Japanese men and women: the Japan Public Health Center-based Prospective Study.” European journal of clinical nutrition vol. 64,10 (2010): 1244-7. doi:10.1038/ejcn.2010.138 

欧米の研究ではマグネシウムの摂取により糖尿病のリスクが低くなることの報告があるが、今回の研究を含むアジアの研究では一致した結果は得られていないとのことです。

日本人を含むアジアは欧米に比べ肥満者の割合が少ないことや、日本人のマグネシウムの供給源は欧米人とは異なることが考えられているようです。

マグネシウムには動脈硬化予防、高血圧対策、便秘予防、筋肉痙攣予防などの効果がある


40名の糖尿病患者に対してマグネシウムを1日当たり250mg服用すると、3か月後HbA1c=0.36減少し、HOMA-IR=28%減少した。(ELDerawi, Wafaa A et al. “The Effects of Oral Magnesium Supplementation on Glycemic Response among Type 2 Diabetes Patients.” Nutrients vol. 11,1 44. 26 Dec. 2018, doi:10.3390/nu11010044)

HOMA-IRはインスリンの抵抗性を示す値で、低いほど空腹時のインスリン濃度が低下していることを意味し、よりよい健康状態に近づいたことになります。

そばのひ孫と孫は(わ)優しい子かい? 納得!!

マグネシウムを豊富に含む代表的な食材の頭文字をつなげたものです。

そ(そば)ば(ばなな)の(海苔)ひ(ひじき)ま(まめ)ご(五穀)と(豆腐)ま(抹茶)ご(ごま)わ(わかめ)や(野菜)さ(さかな)し(しいたけ)い(いちじく)こ(昆布)か(牡蠣)い(芋)? なっ(納豆)と(とうもろこし)く(クルミ)

マグネシウム不足が糖尿病につながるという報告もある

マグネシウム不足が糖尿病につながるという報告もある

2型糖尿病は肥満のほうがなりやすいと考えられてきました。しかし東京慈恵会医科大学教授 糖尿病・代謝・内分泌診療医長の横田邦信先生の報告ではマグネシウム不足が糖尿病につながると報告しています。

現代人は、大麦や雑穀を食していた時代と異なり白米が主流です。大麦や雑穀に含まれていたマグネシウムをはじめとしたミネラルの摂取が不足しているのです。

インスリンの働きが低下する

マグネシウムの不足によりインスリンの働きが落ち血糖中のブドウ糖の細胞内の取り込みが正常に行われなくなる。結果血液中のブドウ糖量が増えた状態となり、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくい)となっている。

インスリン分泌が低下する

マグネシウム不足により膵臓で作られるインスリンを作り出す工程のなかで「ATP」という物質の産生が落ちる。

バランスの良い食生活を推奨

マグネシウムを食品から摂取することで、糖尿病の発症リスクを低減させる可能性があります。

マグネシウムは、ミネラルの一種ですが、穀物類や野菜、豆類、魚など食物全般から摂取することが可能です。

糖尿病予防においてこのバランスの良い食事が血糖値を抑える形となったと考えます。

加工食品など非常にお手軽ですが、あまり頼りすぎないようにしたいものです。

まとめ

マグネシウムを摂取することで糖尿病の予防や改善を示す報告があるが、アジアの研究では一致した結果が得られていないのが現状のようです。

日本人の肥満に比べて欧米人の肥満はかなりスケールが異なり、インスリンの分泌能も人種で違うことが報告されています。

日本人の食生活や人種特有の違いが関係しているのかもしれません。

しかし、マグネシウムはミネラルの一種で、様々な食事全般から摂取することが可能です。

まず、バランスの良い食事を摂ることを考える必要があるのかもしれませんね。

POINT・糖尿病の予防や改善にマグネシウムが効くのか調べた。
・マグネシウムにはインスリンの働きや分泌を促進する働きがある・アジア人では一致した結果が得られていない。
・マグネシウムはミネラルの一種で、様々な食事から摂取することが可能。
・バランスの良い食事摂取を心がけましょう。

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TAO

悠々自適な経済的自由人に憧れながらも、人として何ができるか模索の毎日です。修士課程で複雑系システムに魅了され頑張らない人生が理想です。

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