糖尿病の尿は泡立つって、どの程度?

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糖尿病の尿は泡立つって、どの程度?

こんにちは、専門理学療法士で糖尿療病療養指導士のマスターTAOです。

HANA
TAO

こんばんは、TAO。相談です。
テレビで「糖尿病のヒトの尿はきめ細かい泡がたって消えにくい」って言ってたけど実際は?
最近、おしっこが泡立つんだけど、大丈夫?

こんな悩みを解決できる記事を用意しました。

この記事で解説する『糖尿病の尿は泡立つって、どの程度?』を読めば、尿が泡立つ原因と実際の泡立ちの状態が理解できますよ。

体の不調はそのままにしておくと後で取り返しがつかないことになりかねません。気付いた時に目をぞ向けず正しく向き合い状態をまず知ることが大切です。ちょっとだけ、向き合ってみましょう。

糖尿病の尿は泡立っている?

糖尿病の尿は泡立っている?

写真を見てください。

糖尿病の尿の場合、細かい泡(5mm以下)がいっぱいできて、それが5秒10秒経っても消えないのが特徴です。

しかし、尿が泡立つのは正常でも起こります。

尿が泡立つと糖尿病を疑えと聞いたことはありませんか?

尿が泡立つのは「ウロビリノーゲン」と呼ばれる、そもそも尿を泡立てやすくする成分が入っているのです。

このウロビリノーゲンは、健康な状態でも尿に含まれているため、体に異常がなくても、一時的に尿が泡立つということがあるのです。

つまり、「尿の泡立ち=糖尿病」とは言い切れないのです。

問題となるのは、この泡立ちが”残る”場合です

ウロビリノーゲンによって泡立つのですが、この成分によって泡立った泡は直ぐに消えてしまうのです。

でも、消えるはずの泡が消えない場合は、ウロビリノーゲンによるものではないという事になります。

ウロビリノーゲン以外の原因がおこていることを示しているのです。

その場合、まず疑われるのが、腎臓に何らかの障害が起きているのではないかという事です。

腎臓は血液をろ過し、不純物だけを取り除いて体の外に出す働きを持っています。
その腎臓が正常に働いていない場合、本来ならろ過されるはずの蛋白質が、尿として排出されている可能性があると言うわけです。

また、腎臓は正常に機能していても、血液の病気により血液中に蛋白質が過剰に含まれている場合には、尿に蛋白質が過剰に含まれた状態となり、泡立ちが残り易くなります。

尿の泡立ち=糖尿病

イコールとはいえない点もありますが、尿の泡立ちがしばらく消えない場合はちょっと注意が必要ですね。

何故、糖尿病になると尿が泡立つ?

何故、糖尿病になると尿が泡立つ?

ウロビリノーゲンという成分に界面活性作用があり、石鹸と同じような作用も持ち合わせているからです。

皆さんは、シャボン玉を作って遊んだことはありますか?

私の子供のころは、単に粉末石鹸を水に溶かしてストローに付け吹いて作っていたのですが、直ぐに消えてしまいました。

歌にあるように、「屋根まで上がれ」とはいかなかったのを覚えています。

しかし、最近はこの石鹸水に砂糖を少し混ぜてあげると割れにくくなって、歌のように「屋根まで上がれ」と簡単にできるようになります。

しかし、割れにくくなってしまったために屋根にシャボン玉のまま張り付いてしまい、「弾けて消えた」とならず、儚さを感じる機会が少なくなったように思います。

どちらがいいのかわからないのですが、子どもにとってはシャボン玉がいつまでも残っていて、しかもそのシャボン玉自体大きいものができるので喜んでいるようです。

つまり、ウロビリノーゲンは正常の尿にも含まれているわけで、これは昔のシャボン玉と同じという事ですね。

一方、ウロビリノーゲンに加えて、砂糖が入った状態が尿に糖が漏れ出ている状態を示していて、今のシャボン玉の状態です。

糖尿病以外でも尿が泡立つこともある?

糖尿病以外でも尿が泡立つこともある?

ウロビリノーゲン自体による界面活性作用により泡立つので、泡は勢いよく放たれれば自然に生じます。ですが、糖尿病の場合はその泡が消えにくいところに違いがあるのです。

その原因の一つが、たんぱく質なのです。

そこで、尿が作られる過程について考えてみましょう。

尿が作られる過程において肝臓が大きく関与しています。

肝臓はよくアルコールの消化などで耳にすることがありますよね。

この肝臓は、アルコールはもちろん体の毒素を分解しあり、再生したりしたうえで腎臓につなげるんですね。

そのため、アルコールをたくさん飲んだ時などは肝臓に負担がかかり、たんぱく質が尿中に出やすくなります。

同様に、脂っこいものや塩辛いものなどもたんぱく質が尿中に漏れてしまいます。

さらに、激しい運動で筋肉の過労が原因でもたんぱく成分が尿中に出てしまうこともあるようです。

そのため、腎臓のろ過作用が弱まる現象を起こす腎炎やネフローゼ症候群なども尿が泡立ちます。

さらに、血液中のたんぱくが増加してしまう、白血病や多発性骨髄腫でも起こります。
尿の泡立ちが続く場合は、腎臓や肝臓に何らかの障害があることが考えられます。気になる場合は、早めに病院を受診することをお勧めします。

「糖尿病の尿は泡立つって、どの程度」について

「糖尿病の尿は泡立つって、どの程度」について

腎臓や全身に病気がない場合でも、夏場や大量の汗をかいた運動後、冬場でも外気が乾燥して皮膚から水分が蒸発していて尚且つ水分の給水量が不足している場合は、尿が濃くなります。この場合も、粘調度が高くなって尿の泡立ちが目立つようになるので病気と間違える場合があります。泡の有無よりも泡がどの程度長く割れずに残っているかということに注意してください。
POINT
  • 尿の泡立ちは界面活性作用によるもの
  • 尿の泡立ちよりも泡が消えないことが問題
  • 尿の泡が消えにくい場合は、腎臓や肝臓の機能に問題があるかも

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TAO

悠々自適な経済的自由人に憧れながらも、人として何ができるか模索の毎日です。修士課程で複雑系システムに魅了され頑張らない人生が理想です。

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