こんにちは、TAO。相談があります。
「病院で腰痛の原因は肥満といわれたけど、本当?」
「肥満解消のための、腰痛持ちでもできるトレーニング方法を知りたい」
HANA
TAO
こんにちは、専門理学療法士で糖尿療病療養指導士のマスターTAOです。
この記事で解説する『肥満が原因の腰痛のトレーニング方法・5選』を読めば、肥満でも腰痛に対するトレーニングが理解できますよ。
トレーニングは継続することが大切です。忘れたら、また読んで少しずつでも取り組むようにしましょう。
腰痛の原因は肥満、って本当?
肥満と腰痛の関係は、実はまだよくわかっていません。
肥満の人の方が腰痛を訴える人が多いという報告もあるようですが、その肥満の程度が強ければ強いほど腰痛が強いかというとその関連性は証明されていないようです。
ですが、病院で健康診断を受けた30代から50代の男女5万5,221人のデータをもとに、BMI25以上の人と25未満の人が腰痛症で受療した割合を比較した結果では、男女ともにBMIが高いほど受療率が高いことがわかっています。この結果について、北里大学医学部准教授の佐藤敏彦氏は「肥満が腰痛症になるリスクを上げることが解析データでも明らかになっています」としています。関係性は証明されていないようですが、原因の一つと考えていたほうがよさそうです。
ダイエットの考え方
しかし、肥満と腰痛の関係はまだよくわかっていないのですが、肥満はメタボや糖尿病との深い関係は証明されています。やはり、ダイエットは必要です。
ですが、健康にダイエットすることが大切です。健康を害したり、骨粗しょう症になったりしたら、本末転倒ですね。
お勧めなのが「糖質ダイエット」ですね。
特に、日本人の場合お米が好きな方が多いようですが、これは炭水化物、つまり糖質なのです。この糖質を極力減らして、たんぱく質や脂質が相対的に多くなるような食事バランスのとり方が好ましいのです。
しかも、たんぱく質は椎間板や関節の原料であり、傷んだ軟骨の修復を促す効果があります。
たんぱく質と結びついて人体組織を劣化させる「糖化」という現象を引き起こす糖質をわざわざ摂って身体を自ら傷つける必要はないでしょう。
Donnna M Urquhart 氏(オーストラリア・モナシュ大学アルフレッド病院)らによると、肥満は腰椎の椎間板高減少と関連していることを明らかにしています。この結果から「構造変化が腰痛に関与しており、肥満と腰痛との関連を部分的に説明できるかもしれない」とまとめています。Spine誌2014年7月15日号このことからも、糖質ダイエットは理にかなっているといえるでしょう。
筋力低下は腰痛や肥満の原因になる?
筋肉を鍛えて正しい姿勢を保とう
筋力が衰えると、背骨を支える機能が低下します。必然的に腰椎の椎間板や軟骨に負担がかかり、加齢や生活のストレスが加わり腰痛を引き起こすと考えられます。しかも、筋肉が少なくなることで代謝も悪くなるため、糖質を摂ってもそれをエネルギーとして消費することができない状態となるのですから、ますます肥満になりやすくなります。実際、元気で若々しい人は姿勢もしっかりしていますし、筋肉もありますよね。一方、病気がちな人は姿勢もうつむき加減で、筋肉も弱弱しい感じがします。
姿勢をしっかり保つことで、正しい姿勢を保つことができるわけですが、それには腹筋と背筋の筋力が必要となります。
しかも、姿勢がねじれている場合は、さらに腰に負担がかかり、腰痛の原因となります。また、背筋はウォーキングによって使われるため比較的筋力が保たれるのですが、腹筋は、姿勢が悪いと猫背になって腹筋が緩んでしまって使われなくなります。すろとますます筋力が落ちるわけですね。これも腰痛の原因の一つといわれている所以です。
腰痛がある場合のトレーニング方法
ドローイン
仰向けで膝を立てて寝た状態から、ゆっくり息を吐きながら背中を床に押し付けるようにします。アッパートランクカール
仰向けで膝を立てた状態から、ゆっくり頭を少しだけ持ち上げます。アンダートランクカール
仰向けでひざを立てた状態から、膝を曲げたまま足裏を床から少しだけ離します。うつぶせ寝
俗にいう腹ばいです。15~30分ほどゆっくり休みます。ひどい腰痛の時にできる唯一の方法です。この方法は、医療では「腹臥位療法」とも呼ばれる、赤ちゃんが自然にとる安楽肢位の一つで排便効果やストレス解消など様々な効果が検証されている方法です。
オンエルボー
うつ伏せに寝た状態から、肘と前腕を使って体を起こした状態です。この時、腰骨の位置に薄い座布団を折って当てておくことで骨盤の前傾を防いでくれます。これらの運動を5回を1セットとして、徐々に増やしていくようにしましょう。
つらい腰痛が減量しただけで痛みが和らぐことも
肥満と痛みの感じ方
肥満の方は、痛みに対する抵抗性が下がるのです。(東京大学医学部付属病院 緩和ケア診療部長 住谷昌彦)どういうことかというと、肥満の方は痛み止めの効きが悪いということです。
痛くて我慢できないときに頼みの綱となる鎮痛剤が効きにくいなんて、考えただけでも耐えられませんね。やはり、肥満であることは腰痛以外の点においても改善した方がよさそうです。
『肥満が原因の腰痛のトレーニング方法・5選』について
病院で腰痛の原因は肥満といわれた、痛くて夜も十分に眠れない。肥満を治すのは時間がかかる。それまでこの腰痛を我慢するしかないのか。・・・我慢できない。痛くて運動もできない。何か方法はないのか!?
という、悩みが少しは解消できたでしょうか?
肥満と腰痛との関係は証明されていないようですが、糖化による組織の損傷や筋力低下が腰痛と関連していることは明らかです。やはり適切なダイエットが必要といえるでしょう。
しかも、腰痛で苦しんでいるとき、鎮痛剤(腰痛診療ガイドライン2012から解ること)が効きにくいなんて、考えただけでも不安になります。
ひどくなってから慌てないようにしたいところです。
POINT
- 肥満と腰痛の関係は証明されていないけど、組織の損傷や筋力低下の面から適切なダイエットは必要である。
- 肥満の人は鎮痛薬が効きにくいため苦しむことになる。
- 肥満で腰痛がある場合のトレーニング方法を紹介した。