「糖尿病性の低血糖症状で冷や汗や震えが2週間に1回程度来るんだって。」
「どうしたらいいのかな?今は飴を1つか2つなめているようだけど・・・。」
HANA
TAO
「糖尿病性低血糖症状の自律神経症状のようですね。」
「糖尿病の方のようだから血糖値を測定しているとは思うんだけど・・・。もしそうだとしたら、飴よりもブドウ糖のほうがいいかもしれませんね。」
心当たりのある方は、ぜひ多くの方に参考にしていただけることを願います。
本当に低血糖?
冷や汗や震えは自律神経症状の一つです。
ですが、低血糖以外でも起こります。
仮に飴をなめることで症状が改善しているのであれば、低血糖と考えてもよさそうですが、本当に低血糖かどうか確認する上でも、一度 血糖値を測定しておくとよいでしょう。
飴よりもブドウ糖のほうがいい
もし糖尿病性低血糖症状であれば、飴を舐めるのでは血糖値は素早く上げるのにはあまり適していません。
糖尿病ということであれば、かかりつけの先生からブドウ糖(5~10g)(ドラッグストアで飴のように5gずつ個包装されえているもので100g程度入って約¥200円程度・病院で相談すれば無料でもらえます。)
低血糖に注意が必要な低血糖治療薬と食事のタイミング
血糖をコントロールするために使用されているお薬によって低血糖を起こすタイミングがあります。
使用されているお薬の特徴をしっかり理解しておくと対応にも予防にも役立ちますよ。
- 食前の低血糖:SU薬、中間型インスリン製剤、特効型溶解インスリン製剤
- 食後の低血糖:速効型インスリン分泌促進薬、速効型インスリン製剤、超速効型インスリン製剤
ブドウ糖摂取の際に注意すること
ひどい低血糖の場合は意識がはっきりしないため、ブドウ糖を飲もうにも飲めない場合があるんです。
無理にブドウ糖を飲ませると、誤嚥(ごえん)や窒息の原因になるのです。
その際は、周りの人がブドウ糖や砂糖でもいいので水で溶かしたものを、唇と歯茎の間に塗り付け、救急車を呼びましょう。
意識がはっきりとしないような状態にまでなった低血糖は、一度回復してもそのあと再度低血糖症状を引き起こす可能性があるので、病院を受診したほうが安心です。
低血糖を経験した後にすること
糖尿病性低血糖を引き起こし、ブドウ糖を摂取して事なきを得た。やれやれ。
で、安心してしまってはダメです。
なぜ、低血糖を引き起こしてしまったのか、その原因を確認しておくことが必要です。
そうすることで、これから先の低血糖を予防するためのヒントになるのです。
かかりつけの先生にも相談してみるといいでしょう。
なったら、「ブドウ糖を飲めばいいや」とは、ならないように注意しましょう。
低血糖になりやすい状況
- 食事の量が少なかったり、炭水化物(糖質)が不足している場合
- 病気や検査などで絶食している場合も注意が必要です
- 薬の使用と食事時間のタイミングがあっていない場合
- 薬を飲み間違えたり、打ち間違えたりした場合(薬の種類、容量、時間の誤り)
- 食事の時間がいつもより遅かった場合
- 運動時、特に空腹での運動、長時間の運動、負荷の大きな運動を行った場合
- 運動中や運動後、時間をおいて運動した日の夜間や翌朝にも注意が必要
- インスリン注射や薬の量が多かった場合
- 過度な飲酒や長時間の入浴など
運動においては、日常的に運動をすることは大切なことですが、実際に運動の前や後、できれば途中でも血糖値を測定してみて、どの程度の運動によって血糖値がどの程度変化しているのかを把握しておくことが大切です。
血糖値の変化に合わせて必要に応じた補食を行うことで低血糖を予防することができます。
運動すると低血糖になるといたずらに不安に思って運動に取り組まないのは非常にもったいないことです。安心して運動に取り組むためにもぜひ試してみてください。
まとめ
「糖尿病低血糖症状は危険です」に糖尿病の低血糖が危険だと説明をしたのですが、今回は糖尿病性低血糖症状がでた場合の対処方法と低血糖を経験した後にすることをまとめました。低血糖になったときの対処方法も大切ですが、ならないようにすることも同様に大切なことです。
予防的な視点での低血糖との付き合い方を一度考える機会になれば幸いです。
POINT ・冷や汗や震えが本当に低血糖か血糖値を測定してみましょう
・低血糖症状になったときは飴よりもブドウ糖を摂取したほうがよい
・低血糖症状を経験した後になぜ起こったかの原因を考えましょう
・低血糖になりやすい状況を踏まえて予防しましょう
・運動前、運動中、運動後で血糖値を把握して、血糖値の変化に合わせた安心で安全な運動を。