糖尿病低血糖症状は危険です

高すぎても低すぎても危険な血糖値

「血糖値が高いのよね・・・」、「健診で血糖値が高いって指摘されちゃった」。

若いころはあまり気にしていなかった血糖値。

会社に勤めて毎年の健康診断で先輩たちが言ってるのを耳にしていたことを覚えています。

そんな私も健康診断の結果が気になるようになりました。

血糖値ってそんなに問題?

血糖値は、わたくしたちの体内を流れる血液中のグルコース（ブドウ糖）の濃度を表しています。

通常、血糖値は正常範囲内にとどまるように調整されています。

血糖値を下げるために作用するホルモン：インスリン
血糖値を上げるために作用するホルモン：アドレナリン、グルカゴン、コルチゾール、成長ホルモン

血糖値が常に高い状態にあると、血液が濃くなってしまい、脱水状態になります。

また糖尿病や心筋梗塞・肝硬変などの病気にもかかりやすくなります。

特に糖尿病は一旦なってしまうと完治は難しいのです。

糖尿病を簡単に考えてしまい、そのまま放置（血糖値が高い状態が長く続いた生活を送る）した場合、多くの合併症を引き起こします。

中でも、三大合併症と呼ばれる合併症があります。

1. 血管がボロボロになるため特に細い血管がある目の網膜に影響が出ると視力低下・失明（糖尿病性網膜症）を生じます。
2. 神経に影響が出ると痺れや痛みなどの症状（糖尿病性神経障害）を生じます。
3. 腎臓に影響が起こると体内の老廃物のろ過ができなくなり（腎機能低下）人工透析が必要になることがあります。

そのため、特に血糖値を下げる働きをする「インスリン」が重要で、耳にした方も多いかと思います。

そこで上記のような状態ならないように、血糖値を下げるために、食事療法や運動療法、薬物療法に取り組むわけです。

血糖を下げることが重要であることは理解できたでしょうか？

これが、血糖を下げることが大切とされるところだと思います。

では低血糖はなぜ危険なのでしょうか？

糖尿病の低血糖は危険！

よく、ボーッとして集中力がなくなったときや、無気力になったり、逆にイライラして落ち着きがなくなったときに、「ちょっと頑張りすぎたから糖分を補給しよう。」などと思いながらチョコレートを口にしていませんか？

低血糖は食事の量が少なかったり、食事を抜いてしまったり、不規則になってしまったり、空腹なのに重労働を行ったり、激しい運動を行ったときにおこります。

低血糖の症状

• 70～50mg/dL：
• 自律神経症状　
• 冷や汗、動悸、手指の震え、強い空腹感、頻脈など
• 50～30mg/dL：
• 中枢神経症状　
• 強い脱力感や疲労感、目のかすみ、頭痛、眠気（生あくび）集中両区の低下など
• 30mg/dL以下：
• 大脳機能低下　
• 意識がもうろうとする、異常行動、けいれん、意識がなくなる、深い昏睡

低血糖症状は人により異なります。必ずこの通りに出るわけでも、この順番に出るわけでもありません。

事前に各個人で低血糖の症状を把握しておくことが重症化を未然に防ぐことにつながります。

無自覚性低血糖

血糖値が下がっても代表的な低血糖症状（自律神経系の症状）がでずに血糖値が下がるため、意識障害や昏睡などの重度の中枢神経系の症状が突然でてしまいます。

誘因の一つに、低血糖や夜間の低血糖を繰り返していることが報告されています。

低血糖を繰り返してしまっていることで体の状態を保つための自律神経の本来の機能が作用できなくなってしまい、血糖値を上げるための反応が表れにくくなってしまうとされています。

まとめ

糖尿病の治療は高くなった血糖を下げることだと捉えている方が多いと思います。

血糖を下げるために内服薬だけに頼って、食事を抜いてしまったり、仕事が一気にかたずけようと急激に激しい労働を行ったりすると、血糖値が下がりすぎてしまうことがあります。

血糖値が下がりすぎると、冷や汗などの自律神経症状からひどい状態になると意識がもうろうとするなどの症状が出ることがあります。

こなると、自身で対処することは難しくなります。場合によってはそのまま死に至ることもあります。

血糖値は下げるというより正常内にコントロール（制御）すると考えたほうがいいでしょう。