糖尿が進行すると腎臓の病気になるのか?糖尿の進行による透析や腎臓移植まで

02. 📋 症状・合併症

t f B! P L

「・・・。糖尿?」

HANA
TAO

「糖尿病です」

知ってはいたけど、簡単に考えていた「糖尿」。

脚の切断や心臓の病気や失明など、調べると調べるほどだんだんと怖くなってきた。

思い起こせば、あの時もっと注意しておけばと後悔するけど、怖くなって調べたりできなくなっている。

本記事では、糖尿病になるとみんながみんな腎臓病になるのか?といったことから、透析や腎臓移植について説明します。

糖尿病がひどくなると腎臓病になるのか?


糖尿病が原因で透析療法を受ける人は、現在透析を受けている方(33万人/日本)のうち、38%を糖尿病性腎症が占め、透析導入原因のトップといわれています。最近の年間の新規透析患者数では43%にもなるそうです。

いかに、糖尿病が透析導入の原因に影響しているかがわかります。さらに、糖尿病が原因で透析を受けている人の予後はあまりいいとは言えないことが問題となっています。これは、糖尿病が血管をボロボロにしてしまうことが背景にあるのでしょう。

また、腎症が進行した腎不全にならなくても、心臓や血管の病気が起こりやすく、寿命を左右している現状があります。

どうして糖尿病が腎臓にまで影響を与えるのか?

腎臓は、水や電解質、老廃物だけを腎臓の糸球体でろ過して、たんぱく質や赤血球などの血液はろ過せずに尿の元を作ります。

しかし、血糖が高い状態が続くと、糸球体の血管が硬くなってしまい血管が狭くなり、ろ過する機能が落ちます。すると、本来ろ過しないはずのタンパクなどの成分が尿に漏れるようになるのです。さらに進行すると尿が出にくくなります。そうなると、腎臓によってろ過されるはずの老廃物が体の中に蓄積されてしまい、尿毒症といった症状を引き起こすことになります。

腎臓病にならない方法はないのか?

糖尿性腎症の原因が糖尿なので、腎臓病にならないことが大切です。糖尿病は重症化しないと自覚症状がでないため、肥満やメタボとまだ笑っていられるうちに自らの生活を見直すことが大切です。バランスの取れた栄養と適切な運動を行い、自身の健康を管理することが何より大切ですね。

参考までに、日本における慢性腎臓病の患者は1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)と考えられています。高校のクラスを考えると、クラスに4人程度は腎臓病になっているということになります。他人ごとではないですよ。しかも、初期には自覚症状がないのです。徐々に体を蝕んでしまうのです。自覚できるころには、腎臓病がかなり進行している状態であることが多いのです。

そのため、体調の変化に気を付けているだけでは、早期発見は難しいといわれています。

早期に糖尿病の可能性を知る方法はないのか?

糖尿病になる可能性について遺伝的に検査することができるようです。腎臓病もそうですが、その原因ともなる糖尿病も自覚症状が出てからではかなり病状が進んでからとなると、どうもないのに病院に罹るのか?って思ってしまいます。自身が遺伝的にそういう資質を持っていることを知っていることは日々の生活で注意するきっかけになると考えます。



どうして腎臓病にならない方がいいのか?

腎臓障害になると老廃物が体の中に残ってしまうということを説明しましたが、進行すると尿が出なくなってしまい、老廃物をろ過できなくなってしまうのです。

そうすると、別の方法で老廃物をろ過する必要が出てきます。それが、人工透析と呼ばれるものです。この人工透析は、体の中の血液を一旦外の機械を通して老廃物等をろ過したのち元の体に戻す作業を行うことになります。

通常の場合、1回4時間から5時間の時間が必要となります。この間、ベッドに横になって安静にしておくわけです。ゆっくりできるなどと思わないでくださいね。ほとんど寝返りもできず、ただひたすら安静にしておくのですよ。

しかも、この透析の頻度が問題です、週に3回、一日おきに病院で受けなければならないのです。そのため、海外にも行けないし、国内の旅行でも日帰りか、旅行先の病院に受け入れてもらえるならそこで透析を受けなければならないのです。電機グルーブの南部さんが断り続けていたのがわかる気がします。一生がずっとその生活が続くのですからね。

腎臓病になると透析しないとならないのか?


腎臓の機能は、一旦失われると、回復することがない場合が多いのです。回復することのある急性腎不全もありますが、近年、医学の進歩により、早期の治療により腎臓の機能低下を防いだり、遅らせることができるようになってはいるのですが、多くの場合は、その見込みの少ない慢性腎不全といわれる病態になるのです。

透析と腎臓移植のメリット・デメリットは?

透析の方法以外では腎臓移植があります。適合の問題がありますが、透析を受けなくて済みます。しかし、血液型等の適合に対する許容は広がったものの、そもそも提供者が必要なことと、提供者自身も腎臓を1つ無くすわけですから、それなりの負担を強いられることになります。

POINT 慢性腎不全患者は20歳以上の成人8人に1人の割合で、うち糖尿病が原因で透析を受けている方は38%、新たに透析を受けることになった方の43%になる。
慢性腎不全の場合、腎臓の機能は一旦失われると、回復することがない場合が多い。
血液透析は、一回4~5時間、一日おきに、生涯受けなければならず、生活範囲が制限される。
腎不全は早期発見が難しいため、原因となる肥満やメタボのうちに食事や運動により自身の健康管理を行うことが最良である。
透析以外の方法に腎臓移植があるが、提供者にも負担を強いることになる。

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悠々自適な経済的自由人に憧れながらも、人として何ができるか模索の毎日です。修士課程で複雑系システムに魅了され頑張らない人生が理想です。

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