糖尿病で歩くと足が痛む 血管病

02. 📋 症状・合併症

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「あのね、うちの父の知り合いのことだけど、いいかな?」
「この頃、いつもと同じように歩いているんだけど、太ももとかふくらはぎが痛くなって歩けなくなるんだって。でもね、ずっとじゃなくて、ちょっと休むと歩けるようになるんだって。だけど、また痛くなって、歩けなくなるみたい。なんだと思う?」

HANA
TAO

「それは、間欠性跛行(かんけつせいはこう)といって、閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)の典型的な症状ですね。それでは、閉塞性動脈硬化症について調べてみましょう」


歩くと足が痛くなる。しばらく休むとまた歩けるようになるけど、だんだん痛くなる。このような間欠性跛行を呈する閉塞性動脈硬化症の原因と対応についてまとめました。

この記事「糖尿病で歩くと足が痛む 血管病」を参考に心当たりのある方の早期発見・早期治療につながることを期待しています。
最初のうちは症状も軽いし、少し休むと痛みも治まるので、一時的なものと放置することが多いからです。

この記事では、痛みの場所や特徴、その原因、放置した場合についてもまとめています。

記事を読んで、足の痛みがある人が放置することなく、適切な対応がとれることを願います。

間欠性跛行の症状がすでに出ている場合は、病院を受診しましょう。

間欠性跛行の症状がすでに出ている場合は、病院を受診しましょう。

歩く、痛む、休む,…の繰り返しは、閉塞性動脈硬化症の症状に気づく重要なきっかけとなります。

しかし、この間欠性跛行の症状が出る段階になると動脈硬化の症状はかなり進行している状態でもあるのです。

動脈硬化は①足の付け根の近く、②太もも、③すねなどの血管が起こしやすい場所です。
また、一か所だけではなく、数ヶ所が同時に痛くなることもあります。

運動で動脈硬化症を予防しよう

動脈硬化の予防はないのでしょうか?

動脈硬化は血管の老化です。

血管が老化しないようにするためには血液の循環を良くする運動が最適です。

週に3回程度、30分程度のウォーキングを生活の中に取り入れることで、動脈硬化を防ぎ、高血圧や糖尿病の改善にもつながります。

糖尿病の方で足が痛むのは、血管の病気の可能性が高い。

糖尿病の方で足が痛むのは、血管の病気の可能性が高い。

動脈硬化による血管のつまりが原因、閉塞性動脈硬化症。

足が痛むのは足の筋肉の血行障害によるものが考えられます。

動脈硬化は血管の内壁が肥厚して血液の流れが妨げられたり、つまってしまい血液の流れが悪くなります。

筋肉にはたくさんの大小さまざまな血管があり、血液が流れにくくなることで筋肉が痛みのサインを出しているのです。

歩く→痛む→休む→歩く・・・を繰り返す、間欠性跛行

筋肉は血液から筋肉を動かすための酸素や栄養を得ています。
歩くためにはより多くの酸素や栄養を必要とします。

その血液が動脈硬化により供給できなくなると、筋肉自体にストレスがかかります。

そのため、痛みとして歩くことができなくなるのです。

しかし、休むことで、細くなってわずかではあるが酸素や栄養が供給されると、また歩くことができるのです。

これが歩く→痛む→休む→歩くとなるのです。

動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞のリスクが高い

動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞のリスクが高い

動脈硬化による間欠性跛行は、歩く、痛む、休む、…の繰り返しが特徴ですが、次第に歩ける距離が短くなり、やがてじっとしていても痛むようになります。

進行すると小さな傷がきっかけとなり、なかなか治りにくく潰瘍(かいよう)となることもあります。

初期症状を放置していると、その後の5年間で2~5%の人が足を切断する可能性があります

また、動脈硬化は足だけに限らず、全身のいたるところの血管、つまり脳や心臓などの血管も同時に動脈硬化が進んでいます。

足の痛みの出現では遅い!? 初期症状のサイン

足の痛みの出現では遅い!? 初期症状のサイン

間欠性跛行の症状が出る段階では、動脈硬化はかなり進行しているとのことですが、もっと早い段階で知ることはできないのでしょうか?

それは、「足の冷え」です。

よく女性が足が冷えるといっているのを耳しますが、実は中高年の男性でも動脈硬化があると足の冷えの症状がでます。

冬に暖房していても足元が寒かったり、夏に冷房に当たるとすぐに足元が冷たくなります。

特に、今まで冷えを感じていなかった方が、冷えを感じるようになると注意が必要です。

他にも、①足が痺れやすい、②足の色が赤紫・白・青に変わった、③左右で足の色が違う、④お風呂上りでも足首から下が青白い、⑤足(指)の体毛が抜けた・生えないなどがあります。

動脈硬化症以外の足の痛みの症状が出る場合

動脈硬化症以外の足の痛みの症状が出る場合

脊柱化狭窄症や糖尿病との違い

脊柱管狭窄症や糖尿病の方でも間欠性跛行の症状を呈します。

では、動脈硬化症との違いはどのようにつけるのでしょうか?

糖尿病の場合、血管がボロボロになるので動脈硬化症との関係は深いのですが、病院では血液検査で血糖値やHbA1cなどの値を指標とします。

また、脊柱管狭窄症は、腰部のレントゲンや血圧比検査(ABI:足と腕の収縮期血圧の比)や造影剤検査により区別します。

ご自身では、この区別は難しいため、症状があれば自己判断せず病院での受診をおすすめします。

足の痛みがあれば病院の受診を

足の痛みがあれば病院の受診を

間欠性跛行も最初は痛みもなく、少しの休みで痛みが治まるので、一時的なものと思いがちです。

この時、足に湿布をしたり、マッサージをしたりする人も多いと思いますが、原因が動脈硬化による血管のつまりなので、ほとんど効果はありません

大切なことは、足の血管病の兆候を見逃さないことです。

きちんと治療することで、閉塞性動脈硬化症は、治らない病気ではないのですが、それには早期発見が重要なカギとなります。

足に異常を感じたら、医師に相談して、足が虚血(動脈硬化によって筋肉への血液の流れが少なくなっている)状態になっていないか客観的なな診断を受けることが大切ですね。

まとめ

病院での診察

この「糖尿病で歩くと足が痛む 血管病」の記事では、間欠性跛行を呈する閉塞性動脈硬化症についてまとめました。

なにより、間欠性跛行がある時点で病院での診察をお勧めします。

なぜなら、間欠性跛行がある時点で動脈硬化がかなり進行している場合があるからです。

動脈硬化は単に下肢の間欠性跛行だけにとどまりません。

小さな傷から潰瘍となって足を切断する例もあるのです。

しかし、動脈硬化は治らない血管病ではないのです。

そのためには、早期発見が非常い大切です。

ぜひ、症状に思い当たる方はこの記事を参考に、医師による診察を受けてください。違ってても、いいではないですか。決して無駄ではないと思います。
・POINT・歩くと足が痛む
・閉塞性動脈硬化症かもしれない
・間欠性跛行があったら迷わず病院での診察を
・閉塞性動脈硬化症を放置すると潰瘍、足切断になることも
・早期発見が何より大切

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TAO

悠々自適な経済的自由人に憧れながらも、人として何ができるか模索の毎日です。修士課程で複雑系システムに魅了され頑張らない人生が理想です。

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